2008年9月8日月曜日

新刊案内 マルコ・バルトリ著「聖クララ伝」サンパウロ

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中世のイタリア、アシジの修道院の沈黙の中にみずからを閉じ込めた聖クララ。彼女は「フランシスコの小さな苗木」とも呼ばれ、聖フランシスコの精神をいちばん深く理解した人物と言われてきた。1994年の生誕800周年を機に、世界各国で多くの会合や学術会議が開催され、以来、新しい観点に立った研究が次々と発表されている。他方、これまで失われたものと思われていた、クララの列聖調査の記録文書が、20世紀初頭に発見されている。本書は最新の研究成果を踏まえつつも、クララの列聖に際して教皇の命によって書かれた『聖なるおとめクララの生涯』を、その直接の資料である列聖調査記録と照らして読み直したものである。そこから浮かび上がってきたのは、全く新しいクララの姿-中世の枠を被る新しい自覚をもった女性像-であった。

di MARCO BARTOLI
CHIARA
Una donna tra silenzio e memoria

マルコ・バルトリ著「聖クララ伝 -沈黙と記憶のはざまで」 サンパウロ ¥1600+税